自分の事は二の次で家族を献身的に支える。
夫と子どもの幸せが 私の幸せ。
生きるとはそう言う事、それこそが人生、私の信じる正しい道。女性とは皆そういうものかと思っていた。
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丁度 10年前。
夫に彼女が居る事がわかった。
2年も前から お付き合いしていたらしい。
全く気が付かない私も大したものだ。
子どもが寝た後
家族のこれからについて 話し合う。
疲れきったカラダを椅子に預け、夫の目の前に腰掛ける。
白い照明はこれから起こるであろう修羅場にはえらく不自然、眩し過ぎて目が痛い程だ。
目を細めているのは、決して怒っている訳でないと、自分に言い聞かせてみせる。長い沈黙がどの位続いたのか?これ以上耐えれないと、私の心は悲鳴をあげる。
「どっちとも別れたくない!」
たった一言、それだけの言葉だか、それは私をぶっ壊すのには充分だった。
少年のように そして、悪気なく言い切った夫。
ここまで堂々と、そして潔く、歯切れ良く話すんだ、、、
怒り 悲しみ 絶望その全てを飛び越え、本気で「うらやましい」と思った。
「あんた、すごいねぇ」とも感じた。逆にギラギラとしたその目は、〝何が悪い?〟とでも言うかのように、少しキレ気味でさえあったのだから。
「お前は生きてて楽しいか?」と私の正義を、私の信念をいとも簡単にぶった斬られた。もう完敗だ。
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夫と子どもの幸せが 私の幸せ。
自分を犠牲にし 夫と子どもの幸せの為に生きる事が 私の人生。
それは大きな勘違いであったようだ。
そして私は人生の軸を無くしていく
この長く、深く、広すぎる人生に、コンパス一つなく、迷いこんでしまう。
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壊れた心で学んだ事は、
夫の幸せは 夫のモノ
子どもの幸せは 子どものモノ
私のモノでは無いという事。
ようやくこの年になり、少しだけ利口になった。
大和撫子、道徳、昭和女子、、、私にとっては全てが、まやかしでしかなく、それらはただの綺麗事。
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当然のように、離婚を決めた。
新しい人生の、大きな山を登り始める為に。そう、今度こそ、私の為にしっかり生きるんだと。
いつも誰かの軸を借りながら、生きて来た私の人生。もう登り方も、歩き方さえ忘れてしまった。そして何より、人生という地図を見る為のコンパスは未だ無くしたままだ。
だから、私は険しい道に足を取られる事ばかり。ふと見れば、傷だらけの膝小僧に血がこびりついている。そんな事は日常なのだ。
だけどその血はまだ温かい、
それは、「おまえ、まだ生きてるぞ!」という 神様の囁きかも知れない。
残念ながら、離婚後その全てが上手く言いってる訳でない、相変わらず人生という厄介なものに、欺かれ、バカにされ、心はひん曲がり、折れるところもないくらい、折れている。
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但し、一つだけ変わった事がある。
ふと横を見ると、いつの間にか大切は仲間が増えていた。
「まだ行ける!」と、こんな私を本気で励ましてくれるんだ。
前には 大きな背中があって「着いてこい!」と手招きしてくれる。
世の中は、いつの間にかSNSという架空の世界で生きる事が普通になっている。
そんな今だからこそ、温もりのある肌感、これは最高の財産でもある
高すぎる山の頂、残念ながら、それは一生見えないままかもしれない。
だけど遠く朧げながら、光ってみえるのは、可能性という伸び代だと信じてる
何処に行きたい
いつか見た夢を温めて
まだ辿りつけない、夢の途中に、皆んないるのでしょう。
夢の途中を追いかけるのも大切だけど、
少し、振り返って、ホッとする束の間を味わって下さい。
そこには、仲間がいて、「険しい道を歩いて来たね」と、
一緒に笑いあえる瞬間、それも人生。
夢の途中なのかもしれない
この世は辛い事ばかり、だけど人生、
捨てたもんじゃ無い
(加筆修正 内田かつのり)
スミマセン伊藤
千葉県出身 千葉県柏市在住
ヨガインストラクター歴2年
【受講歴】
アナトミック骨盤ヨガ®︎指導者養成講座修了
アナトミック骨盤ヨガ®︎アドバンスコース修了
実践ヨガ解剖学基礎講座〈入門編〉〈実践編〉
ヨガ解剖学データベース40
ヨガ解剖学セラピー
ヨガトレーナープロコース修了
その他