あなたのヨガする理由は何ですか?

体を柔らかくしたい?

体力をつけたい?

スッキリしたい?

もしかしたら、何となくカッコいいからという理由の方もいらっしゃるかもしれません。 

 

 

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私は “痛みのない体になりたいから”がキッカケです。

 

2015年(10年前)の7月、私は初めて“母親”になりました。

妊娠中、様々な本やネット情報から、わたしの中に “母親はこうあるべき”という立派な母親像を創り上げたのです。 

いまの私なら、笑ってしまうくらい、『そんな人いないよ!』という絵に描いたような完璧な母親像。

 

母親とはこうあるべきに縛られた私は、一人、子どもと向き合う毎日を過ごしていました。思い返すと、遠くで蝉の声が聞こえる部屋が蘇ってきます。それはまるで、社会から取り残されたような孤独感一杯の思い出でもあるのです。

 

食事を温かいうちに食べる事など許されず、味わうことなく、何食べたか忘れてしまうくらい、、、

食を楽しむなんて二の次で、空腹を満たすためだけの一つの作業のような毎日。

 

自分のことは後回し、子どものためだけに生きる日々。それなのに、何故か、やること全てが理想の母親像からかけ離れ、自分に存在価値を見失いそうになっていました。 

 

 

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小さな胸を上下させ、眠っている息子の 柔らかな髪を撫でながら、 

「私はどこへ行きたいのか...」 

ふと、こんな想いが浮かびあがるものの、『そんな場合じゃないだろ』と、 

何処からともなく降りてくる声に、その思いはすぐに消えてしまいます。

 

 

2人目出産後は、長男の時より更に私の時間は圧迫され、あの時感じた私の本当の声、心の声は完全に押し潰され失ってしまいます。

 

『家族も子供も大切だけど、承知で掴んだ幸せだけど、、私だって、私だって、、、私は何処へいきたのだろう?』

 

そんなセンチに浸る暇なく、兎に角、1日を無事に過ごすことだけを考えていました。

 

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ある朝、そんな日常に限界を告げられたかのように身体が悲鳴をあげたのです。足を一歩踏み出した時、膝に違和感を覚えました。右膝は見事な位パンパンに腫れています。もしかしたら、『こんな暮らしをしていたら、身体はもっとボロボロになるぞ』という神様からの警鐘だったのかも知れません。

 

日常生活を送るだけでも辛い中、代わりはいないという母としての責任感、嫁としての意地が、私を突き動かしてくれました。かなりの痛みを抱えたまま、そんな生活がしばらく続きます。

 

 

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2018年 37才の夏、病院での対症療法を何度か繰り返したものの、膝の痛みは思うようにとれず、『こんなものかな?ずっとこんな感じなのかな?』とマイナスばかりが頭をよぎり、先の人生を考えたら不安しか残りませんでした。

 

 

ある時、整骨院で運動療法の凄さに触れ、それは今までの病院にはない新鮮さ。もしかしたらと期待が持てるものでした。

 

 さらに数年後、2021年、40才の秋、アナトミック骨盤ヨガ®(以下アナ骨)との運命的な出会いがありました。 

 

SNSでひょんなことからアナ骨を知った時、なぜか自分の中で “これだ!”という直感が働いたのです。 私にとってのヨガはただの憧れで、ほぼ触れたことがない世界 だったにも関わらず、アナ骨のイロハさえ知らず、いきなり指導者養成講座への申し込みをしました。

 

いよいよ養成講座当日、産後初めて自分のためだけの時間を生きれる事が何より嬉しく、ドキドキしながら、 

夢中の3日間はあっという間に終わりを迎えます。

 

 

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その日を境に、理想の母親像と上手に付き合えるようになったのです。目の前に鉛色した厚い雲しかなく、晴れ間とは関係ない人生の数年間。一所懸命だったからそこに後悔はないはずなのに、いつも何処か寂しくて、やりきれなくて、少し虚しかった事は本当。私の心、私の気持ちは全て後回しだったから。そんな人生に、一筋の光がさし、ほんのりと明るくなったのです。

 

生活の中にアナ骨がプラスされ、夢中になるうちに、いつの間にか膝の痛みだけではなく、理想の母親像に縛られていた自分とも、上手にさよならしていることに気付きました。 

 

 

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私がヨガをする理由、それは、

『ヨガを通して、2人の子どもに私の背中を見て欲しい』という事。いつしかそんな事を思うようにもなりました。

 

アナ骨というヨガマットは、よく人生に例えられます。ヨガマットの上では常に1人、諦めてアーサナを解く事も、逃げ出す事も自由です。だけど、案外、力は残ってるのです。だからこそ同じように、私の人生、諦めるにはまだ早い!まだ生きる力は残されてるぞ!そんな風にアナ骨は教えてくれます。諦めたり、逃げ出したり、投げ出す事も必要な時があります。だけど力があるうちは愛おしい2人の子供に、そんな背中を見せたくは無いのが本音です。

 

時に奥歯を噛み締め、力を振り絞り、その想いを指先まで伝え、たとえ途中で崩れてしまっても、また戻って最後までやり切る。

 

そんな背中を見て欲しいのです。

ママさん雑誌やネット上の理想の母とは違うかもしれないけれど。

 

そこまでこだわる理由は、遠い昔にありそうです。

それは私自身が、母に見せられた生きる姿そのもの、この想いを綴りながら、甦るのは、

ずっと昔の私、学生の私。

 

かなりの反抗期中、プチ家出をし、心配した母が倒れるなんて事がありました。

我慢強く、いつも辛抱ばかりしている母でしたが、その時だけは、弱く心細そうで、辛く悲しそうな母がありました。母の背中は見てないけれど、母の涙を見た時です。

 

こんなに強い人を泣かせた私。行動は言葉を超えて語りかけてくれるものだと、言葉だけでは伝わらない無償の愛というものの存在を、生意気ながら肌で感じたものです。

 

生きる姿が言葉を超えるのならば、私も言葉以上の力を2人の子供に届けたい。

 

 

 

 

 

 

何処へ行きたい?

いつか見た夢を温める

 

 

 

 

あの日ふと浮かんだ想い。

それは幻でなく、心に蓋し閉じ込めた悲しい叫び。

 

蓋を開けるには、時間やタイミングが必要。

 

ワインに熟成という飲み頃があるように、

人生にも跳ね時というタイミングがあるようです。

 

 

今、子育てにつらくなっているママさん、人生にはぐれそうなママさん

アナタは間違えなく、まだ蓋をあけるタイミングではない。それだけかもしれませんね?

 

  

 

 

 


中村 じゅんこ

 

岐阜県出身 愛知県在住

ヨガインストラクター歴 3年

  

【受講歴】

アナトミック骨盤ヨガ®︎指導者養成講座修了

アナトミック骨盤ヨガ®︎アドバンスコース修了

ヘッドショルダーセラピスト養成コース修了 

チェアアナトミック骨盤ヨガ指導者養成講座修了

実践ヨガ解剖学基礎講座〈入門編〉〈実践編〉 

ヨガ解剖学データベース40

ヨガトレーナープロコース修了 

ヨガ解剖学セラピー

 

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